映画日記「ゲットアウト」


「ゲットアウト」
黒人差別をネタにした社会派作品と思いきやSFサスペンスという
変わった作品「ゲットアウト」みてきました!



予告見たときは、またシャマラン監督がなんか作ったんかなと思いきや
全然関係ない作品なんですね・・・

あらすじ

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家へ招待される。
若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。
その夜、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃し、動揺するクリス。
翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。
そんななか、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、
フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し、「出ていけ!」と襲い掛かってくる。
“何かがおかしい”と感じたクリスは、ローズと一緒に実家から出ようするが・・・。 (公式サイトより引用)

所感

KKKっぽいのがからんだ黒人差別を題材にした社会派ホラーと思いきやまったく関係ありません。どちらかというとSF?星新一の短編に入ってそうな話です。

面白かったんですが、ちょっとネタ晴らしを先にしすぎかなというのが残念なところ。
タイトルの「GetOut」が、黒人差別をミスリードしますが、実際にこの言葉のでてくるシーンで、あーそっちの意味の「GetOut」なのねと、だいたいの内容が読めてしまいます。
もう少しシリアスなのかコメディなのかわかりにくいもやをかけたような展開のほうが、
ありがたかったかなーと思います(特に冒頭のシーンはないほうが良かったなー・・)。

なんでも、原作、監督はコメディアンの「ジョーダン・ピール」という人。
なるほど、たしかに、ラストの落ちがわかるまでの描写は、ちょっと誇張しすぎてコメディです。おっさんが夜中に突然走ってくるシーンとかは僕も笑ってしまいました。

「怖すぎると笑えるし、笑いすぎても怖くなる。」
笑いと恐怖は紙一重であることを見事表現してるなーと。

彼は、「オバマが大統領に選ばれてニセの脱・人種差別時代になった」
と発言しているようで、作中でもそのあたりをかなり皮肉ってます。

あと、めちゃくちゃいい味だしてたのが
主人公の親友のロッドを演じる「リル・レル・ハウリー」という役者さん。
個所は少ないんだけど、彼が出るたびにほっこりするし
ラストでは重要なポジションを担い、彼のおかげで話は救いのあるものになっています。
wikipedia(wikipedia上のこのくだりは完全ネタバレですので注意!)
をみると、どうもこのラストについては後から変更されたらしく
トランプが大統領になったり、警察が黒人を射殺する事件があったりとここ最近の情勢を考慮して、こうなったみたいです。
僕は、断然このエンディングのほうが好きですねー。

たまたま聞いた町山さんがトークショーで話してたのは
彼は二人組コメディアンで、なんでもアメリカ黒人版サイモンペッグ&ニックフロストみたいな存在とのこと。
いいですね。これからも彼らみたいにちょっと変わったSFとかホラー作ってほしいもんです。 

ほかにも町山さんの話はいろいろおもいしろので、鑑賞後にぜひどうぞ(ネタばれあり!)。↓



「世にも奇妙な物語」とか星新一とか好きな人は、勧めますが、一般的には勧められる作品ではないかなー。
「全米が泣いた」とかいう映画が好きな人にななんじゃこりゃっていう映画なんでしょうね。

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